レンタルスペースと言っても、会議室・スタジオ・パーティールーム・サロン…と種類はバラバラ。
「どれが一番儲かるの?」
「自分の働き方だと、どのタイプが現実的なんだろう?」
と悩む方も多いはずです。
この記事では、代表的なレンタルスペースの種類ごとに、主な利用シーンと運営目線のメリット/デメリット、収益性や手間感のイメージまでまとめて整理します。
物件条件や自分の性格と見比べながら、「どのタイプが自分に合いそうか」をイメージしてみてください。
※まず、そもそもレンタルスペースとは?という方は是非下の記事も参考にしてみてください。

貸し会議室・セミナールーム

机と椅子、ホワイトボード、プロジェクターなどを備えて、会議・打ち合わせ・勉強会・説明会などに使われるスペースです。ビジネス利用が中心で、平日昼間にも一定の需要が見込めます。
主な用途・利用イメージ
- 企業の会議・打ち合わせ・商談・面接
- フリーランスや小さな団体の勉強会・セミナー・説明会
- 就活イベント、資格講座、オンライン会議の拠点など
「社内の会議室が足りない」「取引先との中間地点で集まりたい」といったニーズが多く、スーツ姿の社会人がメイン客層になります。
運営者目線のメリット
初期設備がシンプルで済む
机・椅子・ホワイトボード・延長コード・Wi-Fi が揃えば最低限は成立するので、内装に大金をかけなくても形にしやすいです。
物件のハードルが比較的低い
大音量や激しい動きがないため、ダンス系よりも物件が見つかりやすく、「事務所利用可」の部屋なら候補に入りやすいジャンルです。
ビジネス利用はマナーが安定しやすい
企業利用が多いと、時間・原状回復・ゴミ出しなどのマナーが安定していて、部屋が大きく荒れるケースは少なめです。
平日昼間にも稼働が期待できる
他のジャンルだと平日昼は動きづらいですが、会議室はまさに“平日の日中が本番”なので、土日頼みになりすぎないのは大きな強みです。
運営者目線のデメリット・注意点
単価を上げづらく、価格勝負になりがち
設備差がつきにくいので、同エリアに競合が多いと「結局は立地と価格」で比較されやすいジャンルです。
レイアウトの乱れ・原状回復の手間
利用者が机や椅子を動かしたまま戻さないことも多く、「次の予約までにレイアウトを直す」ひと手間が発生しがちです。
事前に「この形に戻してください」と写真付きで案内しておくと多少マシになります。
地味な備品メンテが継続的に必要
ホワイトボードのインク切れ、スクリーンの破れ、プロジェクターのランプ交換など、細かいメンテ・買い替えコストは積もっていきます。
エリア依存度が高い
オフィス街・駅近なら相性抜群ですが、住宅街のど真ん中だと会議ニーズ自体が少なく、そもそもターゲットがいないケースも。「周辺にオフィスビルや企業がどれくらいあるか」は、会議室を選ぶなら必ずチェックしたいポイントです。
ダンス・ヨガスタジオ

壁一面の鏡と音響設備を備えた、ダンス・ヨガ・フィットネス・芝居の稽古などに使われるスペースです。
ダンスインストラクターやヨガ講師のレッスン、個人練習のほか、合唱や楽器練習など「体を動かす/声や音を出す」用途全般で使われます。
主な用途・利用イメージ
- ダンス・ヨガ・ピラティスなどのレッスン(個人/グループ)
- 演劇・ミュージカル・殺陣などの稽古
- チア・キッズダンス・アイドルグループの振り付け練習
- 合唱・コーラス、少人数での楽器練習(軽音・吹奏楽パート練など)
- 発表会前のリハーサルや撮影用の練習場所 など
「自分のスタジオを持つほどではないけれど、定期的にレッスンや練習がしたい」というフリーランス講師やサークル的なグループがメイン客層になります。
運営者目線のメリット
ダンスの専門知識がなくても始めやすい
床・鏡・音響という基本セットさえ揃えれば、オーナー自身がダンスに詳しくなくても運営は可能です。インテリアもシンプルでOK。
家具がほぼ不要で、清掃の手間が少ない
余計な家具を置かないため、ホコリが溜まりやすい場所も少なく、お掃除ロボットとも相性抜群です。「掃除機+モップ」でサッと終わるので、1回あたりの清掃時間を短くしやすいジャンルです。
定期利用・リピーターがつきやすい
レッスン系は「毎週◯曜日◯時〜」の固定利用が多く、いったん教室が入ると、安定した月額売上の柱になりやすいです。個人練習のリピーターもつきやすく、稼働の予測が立てやすいのが強み。
設備投資が売上に直結しやすい
防音・空調・床材・鏡の質などを少し良くすると、「ちゃんとしたスタジオを使いたい先生」から選ばれやすくなり、そのまま単価アップや稼働アップにつながりやすいジャンルです。
運営者目線のデメリット・注意点
そもそも物件探しのハードルが高い
音・振動・人の出入りが多いため、「ダンス・楽器 OK」「床の補強 OK」な物件はかなり限られます。
住居用マンションだとNGなことも多く、スタート地点の物件選定が一番の壁になるタイプです。
音・振動トラブルになりやすい
ジャンプやステップによるドンドン音、音楽の低音などは、下の階や隣室に響きやすいです。
防音・防振の施工や、利用時間帯・音量制限など、「近隣クレームをどう防ぐか」が運営上の重要テーマになります。
床の傷・摩耗が避けづらい
ヒール・スニーカー・ダンスシューズによる擦り傷、ワックスムラなど、床はどうしても消耗が激しくなります。
定期的なワックス・場合によっては張り替えも見越して、中長期のメンテナンスコストを計画に入れておく必要があります。
利用時間帯が偏りやすい
需要が集中するのは平日夜と土日がメインで、平日昼は動きが鈍いエリアも多いです。会議室のように「平日昼で稼ぐ」というより、“夜・土日勝負”になりやすい時間構造はあらかじめ想定しておいた方がいいポイントです。
撮影スタジオ・ハウススタジオ

自然光の入る部屋や、おしゃれな家具・小物・背景を揃えた「撮影用に特化したスペース」です。
プロフィール写真、商品撮影、YouTube・ショート動画、コスプレ撮影など、映える画が撮れる場所として使われます。
主な用途・利用イメージ
- インスタ・X・TikTok・YouTube用の写真/動画撮影
- 企業や個人事業主のプロフィール写真・宣材撮影
- EC商品の物撮り、ブランドイメージカット撮影
- コスプレ撮影会、ポートレート撮影
- 結婚・マタニティ・キッズなどの記念写真撮影
利用者は、カメラマン・クリエイター・インフルエンサー・個人事業主など、発信や制作をしている層が中心になります。
運営者目線のメリット
世界観づくりで差別化しやすい
「北欧風リビング」「韓国っぽインテリア」「アンティーク調」など、コンセプトをはっきりさせれば、エリア内で“ここじゃないと撮れない画”を作りやすいジャンルです。
少ない面積でも勝負できる
ダンススタジオのような広さは不要で、ワンルーム〜1LDK程度でも十分成立します。
立地よりも「画としての映え」が重視されるので、駅から多少離れていても戦える余地があります。
家具・小物への投資がそのまま“強み”になる
ソファ・テーブル・ドライフラワー・照明など、インテリアにお金をかけるほど、写真映えは分かりやすく良くなります。その結果、単価アップ・予約率アップに直結しやすいのが撮影系の特徴です。
平日昼間の稼働も期待できる
カメラマンやクリエイターは平日昼間に動くことも多く、「土日だけ動くレジャー需要」よりも曜日・時間が分散しやすい傾向があります。
運営者目線のデメリット・注意点
写真勝負なので、準備のクオリティがシビア
内装・家具・小物・採光・レイアウト…すべてが写真にそのまま出ます。
中途半端だと「他のスタジオのほうが良くない?」となりやすく、スタート時点でそれなりの世界観づくりが必要です。
小物・家具の管理が手間になりやすい
クッション・小物・食器・造花など、アイテム数が増えるほど、位置がバラバラになったり、欠けたり壊れたり、行方不明になったりします。片付け・補充・配置チェックのルーチンを作らないと、どんどん“写真と違う部屋”になりがちです。
汚れ・使用感が画に出やすい
壁の黒ずみ・床の傷・ソファのヘタり・シーツのシワなど、撮影用途では「生活感=マイナス」になりやすく、他ジャンルよりも清掃とメンテナンスの頻度・レベルを高く保つ必要があります。
機材トラブルの対応負担
照明・背景紙・三脚・ストロボなどを置く場合、「使い方が分からない」「壊れている気がする」という問い合わせが増えがちです。取扱説明の整備や、シンプルな設備構成にするなど、サポートに振り回されない設計も大事になります。
レビューの目が厳しめ
撮影慣れしている人ほどチェックが細かく、「写真と光の入り方が違う」「想像より狭い」「備品が壊れていた」などのレビューがつくと、次の予約に響きやすいジャンルです。
パーティールーム・キッチンスペース

カラフルなインテリアやソファ、プロジェクター、ボードゲームなどを置いて、誕生日会・女子会・推し活・飲み会などに使われる「集まり用」のスペースです。
キッチン付きの場合は、料理会や持ち寄りパーティーなど“食”メインの利用も多くなります。
主な用途・利用イメージ
- 誕生日会・送別会・ホームパーティー風の飲み会
- 女子会・推し活鑑賞会・推しグッズ撮影会
- クリスマス・ハロウィン・年末年始のイベント
- 料理会・たこ焼きパーティー・鍋パーティー
- 子どもの誕生日会・ママ会 など
利用者は 20〜30代の友人グループやカップル、ファミリー層が中心で、「家だと狭い・騒げないけど、どこかで集まりたい」というニーズを拾うジャンルです。
運営者目線のメリット
1時間あたりの単価を上げやすい
人数で割れば1人あたりは安く感じるため、会議室やスタジオよりも高めの時間単価を設定しやすいです。
繁忙期(クリスマス・年末年始・3月など)は単価もさらに上げやすいです。
写真映えを作れば集客しやすい
世界観のあるインテリア・ネオン・プロジェクター・ボードゲームなど、写真映えを意識して作り込むと、ポータルサイトでサムネ勝ちしやすいジャンルです。
大人数の予約で売上の“塊”を作りやすい
3〜4時間の長時間利用+10名以上というケースも多く、1件あたりの売上がまとまりやすいのも特徴です。
曜日・時間帯が分かりやすい
主戦場は「土日・祝日」「夕方〜夜」が中心なので、そこに向けて清掃・補充のスケジュールを組みやすい、という意味では読みやすいジャンルでもあります。
運営者目線のデメリット・注意点
とにかく“荒れやすい”ジャンル
飲食+大人数+長時間 =ゴミの量/床のベタつき/油汚れ/ニオイ/備品の散乱 … がセットになりがちです。
他ジャンルに比べて1回あたりの清掃負担が重いのは覚悟した方がいいです。
騒音・近隣トラブルになりやすい
盛り上がって声が大きくなる、窓を開けて音が外に漏れる、廊下でたむろする… など、近隣からのクレームリスクはかなり高めです。
物件選びの段階で「そもそもパーティー向きの建物か」「管理会社がどこまで許容してくれるか」をよく確認しておかないと、後から撤退を迫られるケースもあります。
備品の紛失・破損が起こりやすい
ボードゲーム・皿・グラス・カトラリー・飾り付けグッズなど、アイテム数が多いほど「いつの間にか足りない/壊れている」が増えます。
在庫チェックと補充フローを作らないと、写真と実物のギャップがどんどん広がります。
汚れが「細かく・広範囲」に出る
キッチン油、ソファの飲み物こぼし、テーブルのベタつき、壁のスレ汚れ、床の髪の毛・食べかす など、清掃箇所が多く、清掃の外注費も高くつきやすいジャンルです。
利用マナーのバラつきが大きい
すごくきれいに使ってくれるグループもあれば、ゴミ放置・原状回復なし・時間オーバー、というグループもあります。
利用規約・違約金・監視カメラ・チェックリストなど、「マナー前提」ではなく「マナーを仕組みで担保する」設計が必須です。
レンタルサロン(美容系)

ベッドやリクライニングチェア、ワゴン、洗面などを備えて、ネイル・マツエク・エステ・もみほぐし・ヘアメイクなどの施術に使われるスペースです。
「自分のサロンを持たないフリーランス施術者のための“間借りサロン”」というイメージが近いです。
主な用途・利用イメージ
- ネイル・マツエク・アイブロウ・マスカラパーマ などの施術
- アロマトリートメント・オイルマッサージ・もみほぐし
- フェイシャルエステ・小顔矯正・美容整体
- ブライダルヘアメイク・出張ヘアメイクの拠点
- パーソナルカラー診断・骨格診断・顔タイプ診断 など
利用者は、フリーランスの施術者・副業で開業したい美容系の人が中心で、「固定のテナントを借りるほどではないが、お客様を呼べるサロン空間が必要という層を拾うジャンルです。
運営者目線のメリット
ワンルームでも成立しやすい
個室感が重要なので、広さはそこまでいりません。1K〜ワンルームでも十分サロンとして成立するため、小さめの物件でも収益化を検討しやすいジャンルです。
内装を作り込むと単価を上げやすい
清潔感のある内装・落ち着いた照明・ちょっと良いベッドやタオルなど、「居心地」と「高級感」を整えるほど、施術者も高単価メニューを組みやすくなり、結果としてスペース利用料の単価も上げやすくなります。
リピーター・定期利用がつきやすい
施術者が固定客を持っているケースが多く、いったん「このサロンを気に入った先生」が継続利用すると、毎週・毎月の定期予約になりやすいのが大きな強みです。
騒音トラブルが起こりにくい
基本的に静かな施術が中心なので、ダンススタジオやパーティールームと比べて音や振動のトラブルはかなり少なめです。物件も「事務所・住居可」の範囲で候補が見つかりやすくなります。
運営者目線のデメリット・注意点
衛生・清潔感への要求レベルが高い
施術ベッド・タオル・スリッパ・トイレ・洗面…
どこか一カ所でも「不衛生な印象」があると、施術者もお客様もリピートしにくくなります。
他ジャンル以上に、“見た目の清潔さ”と“実際の衛生管理”の両方が重要です。
業種によっては保健所・条例の確認が必要
施術の内容(鍼灸・あん摩マッサージなど)によっては、資格・保健所・広告規制などのルールが絡むケースもあります。スペース自体はOKでも、「その施術をここでやっていいか」は事前確認が必要です。
備品トラブルが“仕事の質”に直結する
ベッドのきしみ、タオルウォーマーの故障、照明の色味など、小さな不具合でも施術者のクオリティ・満足度に影響しやすいです。「最低限動けばいい」ではなく、“仕事道具としてちゃんとしているか”視点で備品を選ぶ必要があります。
ニオイ・湿気問題
アロマ・オイル・パーマ液など、匂いが残りやすいジャンルです。
換気・消臭・タオル類の管理を怠ると、すぐに「なんとなく臭うサロン」になってしまい、写真だけでは伝わらない現地の印象で大きくマイナス評価を受けることがあります。
集客難易度はやや高め(施術者まかせ要素も大きい)
会議室やパーティールームと比べると、「レンタルサロンを探している人」の絶対数はエリアによってかなり差があります。
特に郊外では、物件は作ったが施術者が集まらないというパターンもあり得るので、開業前に「周辺にどれくらいフリーランス美容系の人がいそうか」はざっくりリサーチしておきたいところです。
その他ニッチ系(音楽スタジオ・自習室・配信ブース など)

ここまで紹介した「王道タイプ」以外にも、ニッチだけど刺さると強いレンタルスペースがあります。
代表的なのは音楽スタジオ/自習室/配信ブースなど、用途がハッキリしている特化型です。
主な用途・利用イメージ
音楽スタジオ(バンド・ピアノ・防音ルーム)
バンド練習・ドラム練習・ボーカルレッスン・個人練習など。
ピアノ専用・ボーカルブース専用など、さらに特化型もあります。
自習室・勉強スペース
社会人の資格勉強、受験生の自習、在宅勤務の集中スペースなど。
「静かで、長時間いてもストレスが少ない環境」が重視されます。
配信ブース・収録スタジオ
YouTube配信、ゲーム実況、Zoomウェビナー、ポッドキャスト収録など。
ライト・マイク・カメラ・クロマキー背景など、機材をセットにして貸し出すパターンもあります。
運営者目線のメリット
競合が少ない“穴場ジャンル”になりやすい
どのエリアでも会議室やパーティールームは増えていますが、「ちゃんとした防音の音楽スタジオ」「静かな自習室」「配信特化ブース」は、まだまだ数が少ない地域が多いです。ハマれば “地域でここしかない”ポジション を取りやすいです。
利用者の目的が明確で、リピーター化しやすい
資格勉強・受験・音楽・配信…どれも継続前提の活動なので、いったんハマると 同じ人が何度も使ってくれる 可能性が高いジャンルです。
世界観より“機能”重視なので、内装はシンプルでもOKな場合が多い
自習室なら「静か・明るい・座りやすい椅子」、配信ブースなら「音とネット回線・機材」、音楽スタジオなら「防音・音響」と、見た目よりも機能・環境の良さが評価されやすいのも特徴です。
運営者目線のデメリット・注意点
初期投資が重くなりやすいジャンルが混ざっている
音楽スタジオや本格配信ブースは、防音工事・機材・ネット回線などの初期費用がそれなりにかかります。「内装費ほぼゼロで…」というわけにはいかないので、事前に収支シミュレーションをかなり慎重に組む必要があります。
需要の偏りが大きい
学生・受験生が多いエリアなら自習室、バンドマンや音楽教室が多いエリアなら音楽スタジオ…というように、エリアによって需要の有無が極端です。
「好きだから作る」だけでなく、その地域で本当にニーズがあるかの事前リサーチは必須です。
専門設備のメンテナンス・トラブル対応が大変
防音ドア・ミキサー・マイク・照明・回線トラブルなど、一般的な会議室よりも “機材トラブル” の可能性は高くなります。自分である程度対応できるか、専門業者にすぐ相談できるルートを作っておかないと、クレームや低評価レビューの元になりがちです。
説明・ルール整備が細かくなりやすい
音楽系なら音量・時間帯・楽器種別、自習室なら私語・飲食・席の使い方、配信なら機材設定・ログイン情報・データ取り扱いなど、利用ルールを細かく作らないと、すぐにトラブルにつながります。
そのぶん、マニュアルや案内資料をきちんと作る手間は見込んでおいた方がいいです。
自分に合うレンタルスペースのタイプを選ぶコツ
種類ごとの特徴をざっくり押さえたうえで、最後は 「自分の手間」 と「狙いたい収益」を 照らし合わせて考えるのが現実的です。
まずは「どれだけ手間をかけられるか」を決める
最初に、自分がレンタルスペース運営にどれくらい時間と手間を割けるのかをはっきりさせましょう。
清掃や問い合わせ対応を外注したり、本業レベルでコミットできるのであれば、パーティールームのような手間が重めの業態も選択肢に入ります。
一方、平日は本業があって副業として運営する場合は、毎回重い原状回復が必要なタイプは相性が良くありません。軽い掃除と点検が中心で回しやすいダンススタジオや会議室、サロンなどの方が現実的です。
次に「どの程度の収益を狙いたいか」を決める
次に、「このスペースでどのくらいの売上・利益を狙うのか」をざっくり決めておきます。
安定感重視で月数万〜十数万円を土台にしたい場合は、スタジオやサロン、会議室など、リピーターや定期利用が付きやすいタイプが向いています。
反対に、時期によっては月数十万円〜100万円超の売上も狙いたい場合は、パーティールーム・撮影系・ニッチ特化系など、単価や利用時間を伸ばしやすい種類を選んだ方が戦いやすくなります。
「安定型で行くのか」「波があってもいいから単価や伸び代を優先するのか」をあらかじめ決めておくだけでも、設備投資や物件選びの判断がぶれにくくなるのでおすすめです。
自分の知見のあるジャンルは成功率が格段に上がる
「自分の手間」と「狙いたい収益」のバランスを考えることはとても大事ですが、もし自分にとって馴染みのあるジャンル・業界があるなら、そこに寄せてスペースを作る方が成功率はぐっと上がります。
理由はシンプルで、
- ユーザーとして「こういう設備があると助かる」「ここが不便だと使いにくい」が分かっている
- ペルソナ像(どういう人が・何の目的で・どんな頻度で使うか)がリアルにイメージできる
- 自分自身が最初のヘビーユーザーになれる
からです。
たとえば、あなたがふだんダンス講師として活動しているなら、最初の1室はダンススタジオに寄せた方が圧倒的に設計しやすく、リピートも取りやすくなります。
同じように、整体師やセラピストとして働いている人であれば、「ベッドの配置」「動線」「必要な備品や照明の雰囲気」が体感として分かっているぶん、サロン系スペースの方が強みを活かしやすいはずです。
このように、自分が普段から使っているタイプのスペースであれば、「ここにコンセントがほしい」「待合スペースはこれくらいの広さがちょうどいい」といった細かい部分までユーザー目線で作り込むことができます。
自分自身がそのレンタルスペースの利用者にもなれるので、
- 最初の売上のタネになる
- 実際に使いながら改善ポイントを洗い出せる
という意味でもかなり有利です。
もちろん、最終的にはエリアの需要リサーチも必須ですが、もし 自分の専門分野/仕事/趣味と相性の良いジャンル があるなら、まずはそこから検討してみることを強くおすすめします。
まとめ:自分に合った種類のレンスぺを選ぼう
この記事では、
- レンタルスペースの主な種類と用途
- それぞれの オーナー目線でのメリット・デメリット
- 簡単な比較と、ジャンル選び方のヒント
をざっくり整理しました。
同じ「レンタルスペース」でも、スタジオやサロンのような安定寄り・手間軽めのタイプとパーティールーム・撮影スタジオのような単価高め・手間も重めのタイプと、ビジネスとしての性質はかなり違います。
重要なのは、「どれが一番儲かりそうか」だけで決めないことです。
レンタルスペース運営の参考になりましたら幸いです。


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